特別掲載
 

「飛龍」製作内容詳細
(製作内容の確認用に掲載していたものですが、ご質問が多かったので一部を修正・加筆して公開しています)

(一部の画像は大きなサイズで確認できます)


アオシマ1/700「飛龍」(新金型)の製作。
+ディテールアップ・塗装


工房に届いた状態です。

製作行程

仮組 一旦、仮組をして各パーツの合いなどをチェックします。また、形状の修正個所などの検討を行います。
下地処理 船体の修正を行いつつ、平行して他のパーツの修正や製作を行い、ある程度まで成形が終わったら船体に取り付けてサフェー サーを吹き、表面の状態を整えます。
(各部のディテールアップもこの段階で行います)
塗装 塗装用のサフェーサーの後、本塗装を行います。(塗料の入りにくい場所は下地処理の段階で塗装することもあります)
仕上げ 必要ならスミ入れを行い、残っているパーツを接着後に仕上げの艶消しクリヤーをかけて完成となります。

 


仮組み

仮組の前にエッチング飛行甲板を切り離し、裏打ちとして0.3ミリのプラバンを貼っておきます。

大まかな部分を仮組して、各部の合いを確認します。(特に飛行甲板と船体の隙間)
(煙突は少し合いが悪いので外しています)
船体の上部がすぼんでいるため、3ミリプラ棒で補強しています。

船体の修正

機関室吸気口部分の蓋の追加。(艦橋の前側にも追加しています)
大小の各張り出しはエッジが立ちすぎているので下側を中心に少し角を落としています。

煙路バルジ下部の形状を修正。

艦首御紋章取り付け板とフェアリーダーの改修、ムアリングパイプの穴開け。

ホースパイプは一旦削り落とし、プラパイプを埋め込んでいます。(艦尾は新規に追加)

高角砲座の支柱は船体と一体の成形なので切り落とし、支柱台座のヒケ部分にパテをしておきます。

船体の各舷窓は穴の周囲が微妙にヒケているので全体を一皮むく感じにみがいています。


 

艦首〜左舷側面の製作

 

高角砲座
若干形状を修正後、ブルワーク部分を薄く削り、底面のデティールを作り直しています。
艦橋付近の側面は、薄く削ってから機銃座部分のブルワークを付け直し、船体に取り付け後、底面のデティールを追加しています。
艦首機銃座はブルワークを薄くしたほか、待機所?の窓枠を追加しました。
前部側面の通路はグレーチング構造なので細切りのプラバンに無数のスジボリをしてから取り付けています。
また船体側面の数カ所に、汚水捨て管を延ばしランナーで追加しています。
後部高角砲基部に通路を追加しています。
(ちなみに前部の高角砲基部の通路は下側にフェアリング状のカバーが付いた形なのでパテを盛って成形してあります)

 

艦尾〜右舷側面の製作

 

艦尾短艇甲板は高さがぎりぎりなので見えそうな部分にデティールを追加しています。
中段の延長部分の両舷に通路を追加。
両舷の後部高角砲座前側の張り出しは、上部が手すりなのでブルワークを削り床面を追加しています。
右舷側はキットでは張り出しが少ないので1ミリほど外側に幅を増やし、床と奥の壁を追加しています。
煙突部通路の追加とその前側デッキの形状変更。
右舷前側の高角砲座は左舷と同様に加工しています。

 

水面見張り所の製作
左舷のものはパーツの形が気に入らなかったので右舷側を新規に作るついでに作り直しました。
吸気用張り出しの追加。
製作した舷側の他パーツとのバランスを考え、一部形状の変更と追加を行っています。
飛行甲板下の作業員待避所の製作。
(エッチングパーツ使用時は、あらかじめ溶剤で油脂分を拭き取り、プライマーを軽く吹いています)

手摺りはトムスモデルワークスの2本手摺レール

飛行甲板前部裏側ガーターの取り付け。
(見えにくい部分なので間隔はやや広めに取っています)

 

飛行甲板後部裏側ガーターの取り付け。
短艇用クレーンのレールもそれらしく追加しています。

 

排水用雨樋の取り付け。
取り付け方法でかなり悩みましたが、何度か試してから画像のようにメッシュを梯子状に切って甲板裏のプラバンを細くはがし、接着することに落ち着きました。

 

人員救助網(ハセガワ製)はある程度塗装してから接着するので、
切り出してコマ数をあわせてから少しRを付けておきます。

煙突はパーツを接着後に成形してから、みがき落としたジャッキステー(作業用足場)を延ばしランナーで表現し、真鍮パイプで蒸気捨て管を作っています。
非常排気口はPE51のものが大きさが合わないため、飛行甲板に付属していたものを利用しています。
機銃の製作。
入手したエッチング製のパーツ(ファインモールド製)が思ったよりあっさりとした作りだったので(画像左)、キットのパーツからデティールを切り取り貼り付けています。
シールド付きの機銃は一旦作ったもの(画像上)が銃身間の幅が開きすぎていたので、新たに作り直しています。
手すりの取り付けも合間を見て始めています。

 

作り直したシールド付き連装機銃。

引き続き手すりの接着。

12.7p高角砲の製作。
砲身を0.4ミリの真鍮パイプへ変更し、細部に手を入れています。
(後ろ側はほとんど見えなくなる可能性大ですが……)

艦橋の製作開始。
各部のブルワークを薄くし、窓枠(エッチングメッシュより切り出し)を取り付けています。

 

手すりを各部に取り付け艦橋を組んだ状態。
やはり内部はほとんど見えません。(残念)

残っていた部分の手すりも取り付けています。
船体の各部にパーツを取り付けるついでに、露天の各機銃座付近に予備弾薬箱を置いています。(少しだけ精密感が上がります)
水密扉は、無線アンテナのエッチングパーツに付属していたものです。
無線アンテナと三脚マストの製作。
三脚マストは0.3ミリの洋白線を半田付けしたものにエッチングパーツ、延ばしランナーを加えて作っています。

無線アンテナはファインモールドの日本海軍空母マストセット(現在では日本海軍 空母マストセット3)


 

エッチングとプラの接着部分に溶きパテをして軽くみがき、表面をなじませます。
飛行機落下防止網の製作。
飛行甲板と船体を仮止めしてステーの長さを決めています。

ほぼパーツがそろったのでかなり薄めたサーフェイサー(クリオスの1000番)を軽く吹いて表面の状態を確認します。
(入り組んだ細かい部分もあるのでサーフェイサーは2〜3回に分けて吹き、マスキング作業のある飛行甲板は入念に脱脂をしてからプライマーを吹いてサーフェイサーをかけています)

 

目立つ部分の段差や傷にもう一度パテをしてみがいておきます。
煙突前側の形状がわかる資料があったので、吸気口をあけた壁を追加しました。
予備弾薬箱は若干小さく感じたので少し大きくしたものを付け直しています。

パテをみがいた場所や追加した部分を中心にもう一度サーフェイサー(クリオスの1200番)をかけ、下地を仕上げています。

塗装は艦底色から先に塗っていきます。

飛行甲板の木部はクリオス(暗)とピットロード(明)のタン(甲板色)でグラデーションを付けた後、TAMIYAエナメル(黒・赤・オレンジなど)で、軽くタッチアップしています。

 

応急舵(ハセガワ製)の追加(仮止め)。
資料がないので、「笠置」の搭載位置を参考にしてみました。
高角砲射角制限枠の追加
シールド付きを除く残り5基部分に設置しています。

舷外電路(ファインモールド製)の追加。
応急舵同様こちらもはっきりとした資料がないので、位置は想像です。(軽くペーパーをかけ表面を荒らしてから接着しています)

軍艦色の塗装。
追加部分やペーパーをかけた場所にもう一度サーフェイサーをかけ、薄めた塗料で数回に分けて吹き付けていきます。(画像は2回目を吹いた状態)

船体色は横須賀海軍工廠の軍艦色に近い
クリオスNo.32軍艦色(2)を基本色として使っています。


 

搭載艇の塗装

船体の舷側部分は下側から少し青みを加えた軍艦色でグラデーションを立ち上げ、その他の軍艦色部分は面が広い場所に若干明るめの色で陰影塗装を行ったあと、陰になる部分やパネルラインのつなぎ目などにスモーククリヤーでシャドーをかけています。

 

飛行甲板の白線はデカールで表現しましたが、キットのものではなく自作したものを使いました。
飛行甲板上のエッチングパーツの取り付け。
着艦制動索はテグスによる表現です。

 

機銃は並べてみると左右に貼ったパーツの形が微妙に違っていて気になるので、台座部分をピットロードのパーツから流用しました。
飛行機落下防止網は少しオーバースケールだったので、エッチング製のメッシュに変更しています。

各パーツの取り付けが終わり、細部の修正をしてから
全体を艶消しクリヤーでコートしています。


完成品画像

ネームプレートはデカールによる表現です。
黒い台座は輸送用ケースのものです。(底面のビス2点で固定しています。保管等でこのビスを使用される場合は締めすぎにご注意下さい)

エッチングパーツは引っかけたりすると被害が甚大になるので取り扱いにご注意が必要です。


雨樋、空母甲板用ネット、窓枠などは現在では専用品が出ていますし、
各機銃もより精度の高いエッチングが製品化されています。 


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